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2013年3月

 今月は春らしい陽射しが射したかと思えば、一転雪が吹きつける日もあり、寒暖差の激しい日々が続きました。年度末の忙しさも加わり、体調を崩された方も多かったのではないでしょうか。しかし、外を歩くと時折り吹く風にはやはり春の気配が漂い、長い冬がようやく終わった事を感じさせます。桜の季節ももうすぐですね。

 スギ花粉症の方の受診は日々増えている状態です。今年は飛散量も例年の3~4倍程度と予想されております。
 今月はスギの花粉飛散が本格的に始まったことに加え、黄砂の影響もあるのか目の刺激症状を訴える方が多く、鼻閉も強いという印象を受けます。スギ花粉症ではなくても、ホコリやダニにアレルギーのある方も空気中の微細な粒子が増えると通年性アレルギーの症状が悪化することが分かっており、この時期は注意が必要です。
 そして、花粉症の症状はよく知られているくしゃみや目のかゆみだけではありません。この時期になると体調不良になり、微熱や頭痛が起こるという方もおられますが、これも花粉症が原因となっている場合があります。
 盛岡では少し前に植林された若い杉が多く、今後さらに花粉の量が増加すると予測されています。花粉症は抗アレルギー薬の内服でかなり症状が抑えられますので、お早めにお近くの耳鼻咽喉科医師にご相談ください。

 さて、インフルエンザは現在も流行中です。今月はインフルエンザB型の方が非常に多く受診されております。A型はほとんど見られなくなりましたが、B型は若干増加している印象を受けました。本格的なピークは過ぎておりますが、終息まではもう少しかかりそうです。
 また、インフルエンザ罹患後の副鼻腔炎や中耳炎の方もみられます。続発する合併症になりやすいのはやはり免疫力の劣る小児や高齢な方が主体となっています。まだ流行中であることを意識して、予防を心がけてください。
 風邪に続発した大人の中耳炎に関しては、ムコーズス中耳炎といわれる難治性の中耳炎の方が続けて受診されました。この中耳炎は改善が遅れると耳鳴りや難聴が後遺症として残ることが多く、一月以上も耳漏が落ち着かない方も珍しくありませんので、たかが中耳炎と侮らず、しっかり治療をして完治させましょう。

すっきりクリニック 高橋耳鼻咽喉科