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2013年9月

 盛岡の秋祭りも終わり、昼間でも肌寒さを感じる事が多くなってきました。少しずつこの葉が色づく様子も見られます。9月を終えれば、今年も残すところあと3か月。短い秋を楽しみたいものですね。

 原発関連のニュースとして汚染水問題が多く取り上げられていますが、食品汚染による身体への影響も少しづつ明らかになりつつあるようです。週刊朝日の記事でも、関東15市町の0~18歳までを対象とした尿検査で約7割の子供からセシウムが検出されている事が報じられていました。内部被曝の危険性については、週刊朝日の記事内にある琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬氏の解説を引用させていただきます。
「セシウムは体のあらゆる臓器に蓄積し、子どもの甲状腺も例外ではありません。体内で発する放射線は細胞組織のつながりを分断し、体の機能不全を起こします。震災後、福島や関東地方の子どもたちに鼻血や下血などが見られたり甲状腺がんが増えているのも、内部被曝が原因です。怖いのは、切断された遺伝子同士が元に戻ろうとして、間違ったつながり方をしてしまう『遺伝子組み換え』で、これが集積するとがんになる可能性があります」(週刊朝日2013年10月4日号より引用)

 空間線量が落ちてきている中で、子供たちが被曝する可能性が高いのは、やはり食品です。この記事を読んで、予想以上に食品汚染が深刻なのではないかと感じました。最近は報道も落ち着いてきたためか、以前ほど産地を気にかけず買い物をしている方も多くなっているのかもしれません。家庭菜園があれば、自家栽培の野菜も食べたくなります。しかし、被曝のリスクは今も静かに潜み続けているのです。成長期にある子供は特に気にかけてあげたいものです。

 原発事故から約2年6ヵ月経過し、食品の検査体制もずいぶん整えられてきました。自治体やNPO団体等などで、個人で持ち込んだ食品を検査してもらうこともできます。私にも農業を営む親戚がおりますが、自家製の野菜や米、きのこを持ち込んで検査してもらったそうです。盛岡市でも、昨年から無料で食品や土壌の検査を実施しています。
 少し気をつければ、セシウムの摂取を最低限にとどめることができます。まずは自分が食べているものの産地がどこであるかを気にかけてみてください。産地が分かれば、自治体のホームページでその食品は検査されているものか、セシウムは検出されているのかなどは直ぐ調べることができます。もちろん、流通するすべての食品を検査している訳ではありませんから、同じ産地で不検出になっていた食品でも100%安全とは言い切れませんが、ある程度の傾向や情報を得ることはできます。できる限り自衛をして、将来の不安を取り除くことが肝要です。

※盛岡市による放射性物質検査の詳細はこちらをご覧ください。
http://www.city.morioka.iwate.jp/shinsai/houshano/15286/015211.html

すっきりクリニック 高橋耳鼻咽喉科